子どもの不安・こわがり — 「逃げ道」を作りすぎない関わり

投稿日 2026-06-17 ・ 更新日 2026-06-17 ・ 約4分で読めます

暗いところ、初めての場所、人前。こわがる子を見ると、つい先回りして避けさせたくなります。けれど研究は、不安なものから守りすぎることが、かえって不安を強めてしまう場合があると示しています。子どもの不安との付き合い方を整理しました。

不安そうな子どもが小さな一歩を踏み出せるよう、保護者が穏やかに見守っているイラスト

「守りすぎ」が不安を育てることがある

子どもが不安を示すと、親はその場面を避けさせたり、代わりに対応したりしがちです(過剰な配慮=accommodation)。レボウィッツらは、この親の過剰な配慮が、短期的には子どもを落ち着かせても、長期的には不安を維持・強化しやすいことを示しました。

彼らが開発したSPACEという方法は、子ども本人を直接変えようとするのではなく、親の「過剰な配慮」を少しずつ減らすことで子どもの不安を和らげます。守りを手放していくことが、回復につながるのです。

「少しずつ慣れる」がいちばん効く

不安への効果が最も確かなのは、こわいものに少しずつ近づいて慣れていく方法(段階的なエクスポージャー)です。ラピーらの研究でも、避け続けるほど不安は強まり、小さな挑戦を重ねるほど和らぐことが示されています。

一気にではなく、できそうな小さな一歩から。「できた」という経験が、こわさを少しずつ上書きしていきます。

親の態度も伝わる

フィールドらは、親が不安そうな反応を見せると、子どもがそのものを「こわいもの」と学習しやすいことを示しました(モデリング)。

「大丈夫、こわくないよ」と気持ちを否定するより、「ドキドキするね。でもやってみよう」と、不安を認めつつ前向きに踏み出す姿を見せることが、子どもの安心につながります。

なお、不安が強くて生活(登園・睡眠・食事など)に支障が出ている場合は、無理をせず小児科・児童精神科・スクールカウンセラーなどの専門機関にご相談ください。

今日からできること

  • こわがる場面を全部避けさせず、「できそうな小さな一歩」から一緒に挑戦する。
  • 「こわくない」と否定せず、「ドキドキするね、でも大丈夫」と気持ちを認めて踏み出す。
  • 親自身が落ち着いた姿を見せ、先回りの手助けを少しずつ減らす。

参考にした研究

各研究について、日本語の解説記事と、原典(英語論文)を探せる Google Scholar 検索へのリンクを掲載しています。

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本記事は子育て世代向けの一般的な情報提供を目的としたものであり、診断・治療・個別の専門的助言を 提供するものではありません。お子さんの発達・健康・心理に関する個別の判断が必要な場合は、 小児科医・心療内科医・臨床心理士・学校・自治体の相談窓口など、専門機関にご相談ください。

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