親の「ながらスマホ」が子に与えるもの — テクノフェランスを考える

投稿日 2026-06-24 ・ 更新日 2026-06-24 ・ 約4分で読めます

子どものスマホばかり気にしていませんか。研究が注目しているのは、実は大人の「ながらスマホ」のほうです。親がスマホに気を取られて関わりが途切れることを「テクノフェランス」と呼び、子どもとのやり取りに影響しうると報告されています。

スマートフォンを置いて、子どもの話に目を向ける保護者のイラスト

「ながらスマホ」で、やり取りが途切れる

マクダニエルらは、親がスマホに気を取られて子どもとの関わりが中断されることを「テクノフェランス(technoference)」と名づけました。食事中や遊びの最中の小さな中断が、子どもの問題行動と関連していたと報告しています。

ラデスキーらの観察研究でも、外食中にモバイル端末に没頭する親ほど、子どもへの応答が減る様子が見られました。

「スティルフェイス」が教えること

トロニックの古典的な「スティルフェイス実験」は、親が急に無表情・無反応になると、赤ちゃんが強く不安になり、関わりを取り戻そうと必死になることを示しました。スマホに視線を奪われている間、子どもにはこれに近い「反応が返ってこない」状態が起こりえます。

会話の往復(やり取り)が言葉や脳の発達を支えること(読み聞かせの研究と同じ)を思えば、関わりの中断は、見えにくいけれど無視できません。

「完全にやめる」より「メリハリ」

スマホを一切使わないのは現実的ではありません。大切なのはメリハリです。食事中・お風呂・寝る前・遊びの時間など、「ここは子どもに集中する」と決めた時間をつくること。

通知を切る、置き場所を決める。子どもが話しかけてきたら、一度顔を上げて目を合わせて応える。小さな工夫が、やり取りを守ります。

今日からできること

  • 食事中・寝る前など「子どもに集中する時間」を決めてスマホを置く。
  • 子どもが話しかけてきたら、一度顔を上げて目を合わせて応える。
  • 通知を切る・置き場所を決めるなど、ながら見の仕組みを減らす。

参考にした研究

各研究について、日本語の解説記事と、原典(英語論文)を探せる Google Scholar 検索へのリンクを掲載しています。

関連する用語解説

本記事は子育て世代向けの一般的な情報提供を目的としたものであり、診断・治療・個別の専門的助言を 提供するものではありません。お子さんの発達・健康・心理に関する個別の判断が必要な場合は、 小児科医・心療内科医・臨床心理士・学校・自治体の相談窓口など、専門機関にご相談ください。

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