友だちづくりと社会性 — 「自由な遊び」がいちばんの練習になる

投稿日 2026-06-14 ・ 更新日 2026-06-14 ・ 約4分で読めます

「友だちとうまくやれているかな」「もっと習い事をさせたほうが…」。社会性は教え込むものに思えますが、研究は、子ども同士の自由な遊びこそが社会性のいちばんの練習場だと示しています。大人ができることを整理しました。

公園で子どもたちが自由に遊び、保護者が少し離れて見守っているイラスト

自由な遊びは「社会性の練習場」

子ども同士の遊びでは、順番を待つ、ルールを決める、ぶつかって折り合いをつける——といったやり取りが絶えず起きます。大人に管理されすぎない自由な遊びのなかでこそ、こうした力が鍛えられます。

心理学者のグレイ(2011)は、ここ数十年で子どもの自由な遊びが大きく減り、それと並行して不安や抑うつが増えてきたことを指摘しました。遊びの減少が、感情や社会性を育てる機会の減少につながっている可能性があるという問題提起です。

「休み時間」にも意味がある

ペレグリーニとボーン(2005)は、休み時間(recess)に体を動かして遊ぶことが、その後の授業での集中や、友だちとの関わりに良い影響を与えうることを示しました。遊びは学びの「ごほうび」ではなく、発達に必要な活動です。

遊びには発達の段階があることも知られています(パーテン, 1932)。最初はひとり遊びや横並びの遊びから始まり、やがて協力したりルールを共有したりする遊びへと進みます。今の段階を否定せず、次の一歩を見守る視点が役立ちます。

友だちは「多さ」より「質」

ハータップ(1996)は、友だちの数そのものより、安心できる友だち関係があることのほうが、その後の適応に大切だと整理しました。たくさんの友だちがいなくても、心を許せる相手が一人いれば十分なことが多いのです。

親ができるのは、無理に輪に入れることより、安心して遊べる機会を用意し、トラブルのときに気持ちを聞いて整理を手伝うこと。社会性は「教える」より「経験を支える」ことで育っていきます。

今日からできること

  • 習い事で埋めすぎず、子ども同士で自由に遊べる時間を意識して残す。
  • 友だちの「数」で焦らず、安心できる関係が一つあるかに目を向ける。
  • トラブルは取り上げず、まず気持ちを聞いて一緒に整理する。

参考にした研究

各研究について、日本語の解説記事と、原典(英語論文)を探せる Google Scholar 検索へのリンクを掲載しています。

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本記事は子育て世代向けの一般的な情報提供を目的としたものであり、診断・治療・個別の専門的助言を 提供するものではありません。お子さんの発達・健康・心理に関する個別の判断が必要な場合は、 小児科医・心療内科医・臨床心理士・学校・自治体の相談窓口など、専門機関にご相談ください。

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